生命エレクトロニクスは、エレクトロニクスを生命科学に応用する異分野融合科学分野で医療、農業、産業など幅広い分野にまたがる応用が期待される先端科学技術分野です。本研究室では、低温プラズマ科学研究センター(https://www.plasma.nagoya-u.ac.jp/)のプラットフォームを駆使して、低温プラズマ技術のバイオ応用を展開し、プラズマが生体に及ぼす影響を分子レベルから遺伝子レベルで解明する研究に取り組んでいます。具体的には名古屋大学が独自に開発したプラズマ活性溶液(プラズマ照射した溶液)に対する生体応答の反応機構を解明したり、細胞・組織や生体に対して、細胞死、分化、免疫応答など多様な応答を示す分子機構を明らかにすることで、目的の生体応答を示す低温プラズマの制御を目指す研究を展開しております。主な研究テーマは以下の通りです。
1)    低温プラズマの医療応用に向けた研究開発(がん治療、創傷治癒、再生医療など)。
2)    低温プラズマの農業・水産業に向けた研究開発(農作物・水産物の成長促進、機能強化、水環境・土壌環境の改善など)。
3)    プラズマ活性溶液による生体応答の分子機構解明(遺伝子発現ネットワーク、シグナル伝達ネットワーク、代謝ネットワークなど)。
4)    低温プラズマが誘起する新しい生命現象の探索(細胞運命転換、免疫活性など)
5)    低温プラズマにより合成される有機化合物の薬効評価(プラズマファーマシー)